そろばんと公文のどっちを選ぶのか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
算数に苦手意識を持つお子さんにとって、そろばんも公文も有益な習い事です。
私の子どももそろばんと公文を比較して、小学校3年生からそろばんを習い始めました。
どちらを選択するか悩んだら、そろばんと公文の比較をしてみるのがおすすめです。メリットとデメリットや習う目的を明確にすることでひとつに絞れます。
そろばんと公文を併用できるのか、中学受験に有利なのかについても解説。
この記事で紹介した比較を参考に、お子さんに合った習い事を選んでくださいね。
そろばんと公文の比較からわかる特徴とは?
そろばんと公文の比較からわかるそれぞれの特徴を解説します。メリットとデメリットについても紹介しますので、学習を検討する際の参考にしてください。
そろばんの特徴
習い事として長い歴史のあるそろばんならではの特徴を紹介します。
- そろばんの珠をはじいて計算し、珠の配置で答えを導き出す
- そろばん教室では速く正確に珠をはじく練習をする
- 珠算式暗算を習得する
そろばんは視覚で数を認識する計算方法です。具体的に数が目で見てわかるので小さいお子さんでも始められます。
そろばんの力がある程度ついたら暗算の練習を始めます。私の子どもが通っている教室では9級から準8級のころから暗算に取り組んでいます。
そろばんのメリットとデメリット
そろばんははじいた珠の配置を見て数を認識するので、目で見て数字を理解できます。
計算力が身に付くだけでなく、右脳のトレーニングにもなるのがメリットです。
子どもが通うそろばん教室の先生は、会話をしながらフラッシュ式に表示される数字を見て計算できます。
4桁や5桁の桁数の多い計算もおしゃべりしながらあっという間に計算できたよ。すごいね!
話すことと珠算式暗算は、それぞれ脳の別の場所を使っているためできるのだそうです。
そろばんはあくまで計算力や暗算力の習得を目的としているため、生活で使う力を身につけられますが、学校の授業で習う一部の分野はカバーしていません。
学校の授業のサポートを検討している場合、そろばんは向いていないといえるでしょう。
そろばん教室は昔に比べて減ったといわれており、通わせたくても近隣に教室がないケースもあります。
近年ではオンラインで学べるそろばん教室があり、時間や場所を選ばずに学習でき、送迎の負担がありません。
50年の実績を誇るいしど式そろばんでは教室での授業のほか、オンラインでも授業を受けられます。
いしど式のほかにも、最近ではオンラインで学べるそろばん教室が充実しています。
自宅の近くにそろばん教室がない方は、オンラインの受講も検討してみてはいかがでしょうか。
公文の特徴
公文もそろばん同様、長い歴史のある人気の習い事です。公文の特徴を紹介します。
- ひっ算の計算に特化したプリント学習をする
- 「自学自習」の教育方針
- 毎日の宿題がある
公文は計算に特化したプリントに取り組むのがおもな内容です。
学習に関しては先生に教わるのではなく、自分の学力に応じた教材を自分で考えて自分で解いていきます。
自分のペースで学習を進められるので、スモールステップで着実に力がつき、学校の授業の先取りも可能です。
公文のメリットとデメリット
公文では文章題や図形などを除いて学校の授業に対応しているので、進度が早ければ授業の先取りができます。
教室での学習のほかに毎日の宿題が出るため、家庭学習の習慣が身につきます。
公文は教室数が多く、自宅から通える範囲で選べるのもメリットです。
公文の幼児・小学生の月謝は1教科/週2回につき、東京・神奈川の教室では7,700円、それ以外の教室では7,150円です(2024年3月現在)。
くもん
日本珠算連盟によると、そろばんの月謝は教室によって違いがあり、東京都内の平均的な月謝は6,000円(週3回・1回あたり1時間)です(2024年3月現在)。
月謝はどれくらいですか?それ以外に必要な費用はありますか?
日本珠算連盟
授業回数や地域によって異なりますが、月謝は4,000円から12,000円くらいのようです。参考として、東京都内の平均的な月謝は6000円(週3回・1回あたり1時間)です。
教材代は月謝に含まれる場合もあります。教室によっては入学金、冷暖房費などの設備費、そろばん本体の購入費などが必要なところもありますので、各教室に直接お問い合わせください。
私の子どもが通っている教室の月謝は5,000円(月10回・1回あたり1時間)です。
入会金はなく、設備費は月謝に含まれており、初級(~9級)のうちは教材費もかかりません。入会の際にそろばん道具一式をいただけて、別途用意する必要がありませんでした。
公文は、そろばんのような右脳を活性化させる効果は特にありません。しかし自学自習でプリントに取り組むことで、集中力や忍耐力は鍛えられると思います。
また、公文は毎日の宿題があるため、幼児や小学校低学年のうちは親のサポートが必要です。
私の子どもも幼稚園のころ、公文に通っていました。先生から家庭でもきれいに文字を書けているか見てあげてくださいとアドバイスがあり、宿題中にチェックする必要がありました。
宿題をするよう声掛けしなければならないこともあり、慣れないうちは大変かもしれません。
そろばんと公文どっちを選ぶかは目的次第
そろばんと公文どちらを選ぶかは、学ぶ目的によって変わります。数年先までの目的を明確にしておくのがおすすめです。
我が家がそろばんを選んだ理由についても紹介します。
そろばんと公文を学ぶ目的
そろばんと公文どちらを選ぶかは、学ぶ目的に応じて決めるのがおすすめです。
- 日常生活で役立つ計算力(珠算式暗算)を習得したい
- 集中力や思考力、忍耐力を鍛えたい
- 右脳の活性化を期待したい
- 資格取得を目指したい
- 総合的な算数の力を身につけて、学校の授業に役立てたい
- ひっ算式の計算を速く正確できるようにしたい
- 家庭学習の習慣をつけたい
どちらも体験教室を受けてみて、お子さんが興味を持って継続して学習できる方を選びましょう。
我が家がそろばんを選んだ理由
私の小学3年生の子どもは、算数の計算ミスが多く、本人も「算数あんまり好きじゃない~」と苦手意識を持っていました。
計算力は算数や数学の基礎になると考えており、少しでも数字を好きになってほしいと思い、公文かそろばんを習わせたいと考えました。
我が家でそろばんを選んだ理由は下記の3つのポイントです。
- 生活に役立つ計算力や珠算式暗算が身につく
- 右脳を活性化させる効果がある
- そろばんを通して集中力や思考力、忍耐力などが鍛えられる
そろばんを習い始めて10ヶ月ほどたちますが(2024年7月現在)、8級まで昇格し、家庭学習でもそろばんを使って計算しています。
学校での算数の授業について子どもに聞いてみたところ、暗算で計算しているそうで、そろばんがかなり役立っているそうです。
今では算数が好きな教科になったよ!
そろばんを習うことで、算数の苦手意識がなくなりました。
公文もそろばんも教室の雰囲気や先生の人柄は、学習を継続する上で大きなポイントです。
現在のそろばん教室を選んだポイントは、清潔感があって学びやすい環境であり、先生の人柄がよかったことです。
通常の練習だけでなく、課題の点数に応じてポイントを取得できるなど子どもたちが楽しく学べるカリキュラムが用意されており、ここなら子どもも学びやすいだろうと思いました。
どちらも体験教室に参加し、実際に教室の様子や先生の人柄を確認しておくことが大切です。
こちらの記事では5歳から学べるプログラミング教室について紹介しています。
公文とそろばんは両立できる?中学受験に有利?
公文とそろばんのどちらを選ぶか悩み、併用を検討している方もいるのではないでしょうか。2つが両立できるのかについて解説します。
また、そろばんと公文が中学受験に有利であるのかも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
公文とそろばんの両立は難しい
そろばんと公文どちらを習わせるか悩んでいるご家庭では、両方導入してみようと検討しているケースもあるのではないでしょうか。
どちらも体験学習を取り入れており、実際に体験してみるのもおすすめですが、ある程度継続してみないと判断できないと考える方も多いでしょう。
短期間であればそろばんと公文を両立させるのもひとつの方法だと思います。
もちろん公文とそろばんの併用は、計算や暗算の力を向上させ、総合的な算数の力を伸ばすのに効果的という側面もあります。
公文とそろばんを長期的に両立させるのはおすすめではない理由はこちらです。
- 計算方法が違うため混乱してしまう、切り替えが難しいなどのデメリットがある
- そろばんは週2~3回、公文は週2回あるため負担が大きい
- 公文とそろばんで一週間がつぶれてしまうため、ほかの習い事の選択がしにくくなる
- 2つかけもちすると月謝が高額になる
両立するのであれば短期間にして、お子さんの興味が大きい方を選ぶことをおすすめします。
そろばんと公文は中学受験に有利なのか
大阪珠算協会のホームページでは、受験時に珠算資格を採用している近畿圏内の中学校を掲載しています。
◆ 珠算資格採用大学・高校・中学校が増加しています(最新版)
大阪珠算協会
≪大学一覧はコチラ≫ ≪高校中学一覧はコチラ≫
2024年度の情報ですが、珠算・暗算の資格級に応じて加点する学校が多くありました。
そろばんは計算力が向上する効果があるため、より多くの問題に取り組めて時間を効率的に使えます。
公文もそろばん同様、総合的な算数の力を育むという点で中学受験に有利です。
KUMONの教材は、受験用に作られたものではありません。
くもん
しかし、高度な基礎学力や自学自習力はもちろん、読解力、数学的分析力、論理的思考力といった中学受験に必要な力も身につけられます。さらに小学生のうちに中学校や高校の内容まで学習しておけば、入学後の勉強にも役に立つでしょう。
中学受験を検討しているご家庭では、そろばんや公文の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
そろばんと公文を十分に比較するのがおすすめ
そろばんと公文のどちらを選ぶかは、それぞれの特徴を十分に比較することが大切です。
メリットとデメリットを明確にして、お子さんの学ぶ目的についても検討しましょう。
もちろん通う回数や月謝、教室の雰囲気などもチェックするポイントです。
体験教室に参加してみて、お子さんが楽しみながら学習できる方が良いでしょう。短期的にであれば両立させるのもひとつの方法です。
そろばんも公文も中学受験に有利な習い事。ぜひこの記事を参考にしていただき、計算や算数の力を伸ばしましょう。