赤ちゃんの味覚を育み、成長につながる離乳食はなるべく手作りしたいものです。ですが毎日の離乳食作りを負担に思う方も多いはず。
市販の調味料を使えれば離乳食作りの負担が軽くなりますが、いつから使えるのでしょうか。本記事では離乳食にめんつゆをいつから使えるのか解説しました。
安心して離乳食に使える無添加のめんつゆとめんつゆを活用した簡単レシピも紹介します。
めんつゆをいつから使えるのかを知って、無理なく離乳食を作ってみてくださいね。
離乳食にめんつゆはいつから使える?
なるべく手作りしたい離乳食ですが、一方で手作りするのが負担という方も多いのではないでしょうか。
私も毎日献立を考えたり、赤ちゃん向けの味付けに苦労した覚えがあります。
市販品をうまく活用して簡単に離乳食を作れると、負担はかなり軽くなりますよね。
今回は離乳食作りの時短につながるめんつゆの活用について、いつから離乳食として使えるのか調べてみました。
こちらの記事ではホットクックを活用した、野菜の時短離乳食を紹介しています。
めんつゆは離乳食後期9ヶ月から使える
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳食の調理方法についてこのように書かれています。
離乳食に慣れて1日2回食に進むころから薄味のものを適宜取り入れたりして、食品の種類や調理方法が多様となるような食事内容とする
1日2回食の目安はおおよそ生後7ヶ月ごろです。このころからごく少量の調味料が使えるようになります。
赤ちゃんの味覚形成や健康の観点から、素材そのものの風味を生かした薄味を心がけましょう。
金沢にある「ヤマト醤油味噌」では離乳食の味付けについて、以下のように紹介していました。
離乳食 後期の味付けに
使える調味料は、
醤油・味噌・砂糖・塩。塩糀やノンアルコールの甘酒も。
さらに、マヨネーズ・ケチャップ・
オリーブオイル・しそ油・
めんつゆ・魚醤(いしる)なども。大人の基準からすれば
ヤマト醤油味噌
4~5倍に薄めて、ごく薄味に。
めんつゆを与えるのは、塩や醤油、砂糖などベースとなる調味料に慣れてからになりますね。
離乳食後期に入る生後9ヶ月を目安に、少しずつあげましょう。
めんつゆの原材料や種類とは?
めんつゆの原材料は、醤油とだし、みりんや砂糖が主な原材料です。市販のめんつゆには酵母エキスやアミノ酸などの調味料が使われています。
そばつゆは醤油の風味を効かせた濃い目のタイプ、うどんやそうめんにはだしの風味がしっかりとした優しい味わいのものなど、めんつゆの種類は豊富です。
調理方法の違いもあり、そのまま使えるストレートタイプと水で薄めて使う濃縮タイプがあります。
濃縮タイプは塩分濃度が濃いため日持ちするので用途に合わせて選びましょう。
めんつゆを与えるときは量やアレルギーに注意
めんつゆを離乳食に使う場合、注意すべきポイントがいくつかあります。
赤ちゃんの健康と味覚の発達に気をつけて、上手にめんつゆを活用してくださいね。
ポイント5つを紹介するよ!
大人用をさらに薄めて使う
赤ちゃんの時期は味覚が敏感です。離乳食後期の離乳食は食材そのものの味わいを大切にし、薄味を心がけましょう。
赤ちゃんの腎機能は大人に比べて未熟なため、塩分が多いものは赤ちゃんの体に負担がかかります。赤ちゃんの健康のためにも塩分の濃い味付けは控えましょう。
めんつゆを離乳食用に薄める際のポイントを紹介します。
- めんつゆの濃度は大人用をそのまま与えるのではなく、4~5倍に薄めて使う
- 水ではなくだし汁で薄めると、だしの香りと味をしっかり感じられる
量はスプーンひとさじから
めんつゆに限らず離乳食全般に言えることですが、初めての食材は1種類ずつ一日スプーンひとさじから食べさせましょう。
万が一アレルギーなどの症状が出た場合、どの食材に反応したかどうかが判断しやすいためです。
初めての食材に慣れてきたら少しずつ量を増やしていきます。
与えるタイミングに注意する
めんつゆを初めて与えるときは、ほかの食べ物と同じように与えるタイミングに注意が必要です。
- 医療機関が開いている平日の午前中
- 赤ちゃんの体調や機嫌のよいとき
赤ちゃんの体調が良くないときは初めての食材を与えるのは控えましょう。体調を崩してしまった場合に備えて、医療機関が開いている時間帯に食べさせるのがおすすめです。
食物アレルギーに注意する
めんつゆの原材料の一つである醤油は大豆と小麦、塩を原料としており、このうち大豆と小麦はアレルギー特定原材料に含まれています。
ですが、醤油の製造過程でアレルギーの原因となるたんぱく質は、ほとんど分解されてしまいます。
しょうゆの原料の大豆、小麦によって、食物アレルギー反応を引き起こす方もいらっしゃいます。かかりつけのお医者様とご相談ください。
※食物アレルギーの原因となる大豆、小麦のたんぱく質は、しょうゆの醸造中に酵素によって分解されてしまうため、最終製品のしょうゆでは確認できないレベルとなってはいます。
キッコーマン
めんつゆを離乳食として与える場合、アレルギーの心配は少ないですが、念のため赤ちゃんの様子をしっかり確認しておくのがよいでしょう。
なるべく無添加のめんつゆがおすすめ
赤ちゃんに食べさせる離乳食は素材そのものの味を生かした材料で作りたいもの。
市販のめんつゆにはこれらのうまみ成分が使われているものがあります。
- 調味料(アミノ酸等)
- 酵母エキス
- たんぱく加水分解物
酵母エキスやたんぱく加水分解物は食品添加物ではなく、分類上「食品」とされていますが、離乳食として使うなら、なるべくこれらが含まれていないものを選びましょう。
めんつゆは家庭でも手作りできるので、時間のあるときに作り置きしておくのもおすすめです。
無添加めんつゆは市販でもありますので、ぜひ活用してくださいね。
こちらの記事では、保存料や添加物が使われていない自然派食材である干し芋について、いつから離乳食やおやつに使えるのか解説しています。
離乳食に使える市販のめんつゆとおすすめレシピ
離乳食に簡単に活用できる市販のめんつゆと、めんつゆを使った簡単離乳食レシピを紹介します。
赤ちゃんだけでなく、大人の方にもおすすめのめんつゆです。
簡単離乳食レシピもぜひ参考にしてね!
市販の無添加めんつゆ3選
ヤマキ 極撰めんつゆ
ヤマキ
大手めんつゆ製造メーカーのヤマキでは、素材の風味を生かして作られためんつゆを取り扱っています。
原材料はしょうゆ、砂糖、ふし、こんぶだし、みりん、食塩、いわしにぼし、醸造酢です。
ヒゲタ醬油 本膳つゆ
ヒゲタ醬油
ヒゲタ醬油の本膳つゆは醤油本来の香りと風味を楽しめるのが特徴です。
しょうゆ、砂糖、粉砕枯節(かつお、そうだがつお、さば)、みりん、食塩、昆布が原材料として使われています。
マエカワテイスト だし屋が造った無添加白だし しあわせ
マエカワテイスト
素材の彩りを活かしたいときにおすすめなのが白だしです。我が家ではうどんや卵焼きに利用しています。
マエカワテイストの白だしは、酵母エキス、たんぱく加水分解物不使用、化学調味料無添加です。
原材料は、国内製造のいわし煮干、とびうお煮干、食塩、砂糖、昆布、いわしぶし、乾しいたけ。一般的な白だしと違い、醤油を使用していないのが特徴です。
めんつゆを使ったおいしい離乳食レシピ
取り分け離乳食 ドカッと炊飯器肉じゃが
母子栄養協会
一般社団法人母子栄養協会に掲載されていた、炊飯器を使った肉じゃがです。出来上がった大人用の肉じゃがをお湯で洗い、赤ちゃんが食べやすい大きさにして与えます。
- 油…大さじ1
- 牛肉(または豚肉)…200g
- 玉ねぎ…約1/2個
- 茹でたじゃがいも…約1~2個
- 茹でたにんじん…約1/2~1本
- めんつゆ(市販品を薄めにのばしたもの)…約300ml
- じゃがいもとにんじんは炊飯器に入れてあらかじめじっくり下茹でしておく
- なべに油をひいて火にかけ、お肉と玉ねぎを炒める
- 肉の色が変わったら、茹でたじゃがいもと茹でたにんじんを入れて少しだけ炒める
- 調味料をすべて入れ、ひと煮立ちさせる(1時間ほどおいて味をしみこませる)
- 離乳後期・完了期用に、できあがった肉じゃがをさっとお湯で洗い、のどに詰まらせにくい大きさにする
レンジで簡単!ふわふわ親子丼
レンジで簡単に作れる親子丼のレシピ。レンジとめんつゆを活用することで時短につながります。
鶏肉は加熱後の方が細かく刻みやすいです。電子レンジは加熱ムラができるので必ずかき混ぜて複数回加熱します。容器が熱くなるので火傷に注意しましょう。
- たまねぎ…1/4個
- 鶏もも肉…30g(皮のない部分、お刺身2切れ分くらい)
- 水…大さじ2
- めんつゆ…小さじ1~2
- 卵…1個
- みじん切りにしたたまねぎと、鶏もも肉、水、めんつゆを耐熱容器に入れ、ラップをして電子レンジ(600W)で1分40秒加熱する
- 鶏もも肉を取り出して細かく刻んで容器に戻す
- 卵を2.に入れて全体をよくかき混ぜて、ラップをして電子レンジ(600W)で1分加熱する
取り出して全体をかき混ぜて、さらに電子レンジ(600W)で40秒加熱する
材料3つ【簡単】自家製めんつゆ(だし醤油)
時間に余裕があれば、自家製めんつゆを作るのもおすすめです。
発酵食大学で紹介されているレシピの材料は、醤油、みりん、かつお節の3つだけ。手軽に作れるのでぜひ作ってみてはいかがでしょうか。
- 醤油(できれば淡口)…200ml
- みりん…200ml
- かつお節…40g
- なべにみりんを入れ、ひと煮立ちさせたら醬油を入れる
- かつお節を加え、菜箸などで沈めながら混ぜる
- ひと煮立ちしたら火を止めて、粗熱がとれたらザルで濾す
甘さをおさえた味付けにしたい場合は、みりんの量を150〜170ml程度にして、減らした分はお酒を足すといいですよ。
清潔なびんに保存し、冷蔵庫で保管します。保存期間は3週間〜1ヶ月程度です。
めんつゆはさまざまな離乳食に使える万能調味料です。食べられる月齢になったらぜひ使ってみてください。
手軽につくれる離乳食用冷凍うどんについて紹介しています。
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こちらでは離乳食がこぼれにくくなる、ひっくり返らないプレートを紹介しています。
めんつゆを上手に活用しておいしい離乳食を作りましょう!
離乳食にめんつゆを使える時期は離乳食後期の生後9ヶ月が目安です。
味覚が敏感で内蔵の機能も未発達な赤ちゃんには、大人用のめんつゆを4~5倍に薄めてスプーンひとさじから与えます。
なるべく無添加もしくは添加物の少ないめんつゆを選び、時間に余裕があればめんつゆを手作りしてもよいでしょう。
本記事で紹介した簡単レシピを活用して、負担のない離乳食づくりを楽しんでくださいね。